石巻市復興を考える市民の会公式掲示板「その4」

石巻市復興を考える市民の会 公式掲示板4

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生死の際に立つ人びと - 市民の会.

2017/06/05 (Mon) 15:13:37
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今日、「国境なき医師団日本」から報告書が届きました。いつものことですが、これを読むと落ち込みます。

アフガニスタンで活動している「ペシャワール会」が出すペシャワール会報を読むと元気が出るのですが、国境なき医師団のREACTを読むと元気がなくなります。この報告書が、世界中で広がる難民急増を伝え、その支援を訴えているからです。いま、なぜ、こんなに世界中で難民が増えているのか。

いまから50年前、「パレスチナ難民」と「ベトナム戦争」を除くと世界は平和でした。いえ、世界は平和だと私たちは思わされていたのです。浅はかにも「世界は平和だ」と私たちが思わされていたその同じ時期に、イスラエル建国のために排除されたパレスチナ難民は一生を難民キャンプの中で過ごさねばなりませんでした。その不条理さから世界中の人間が目を背けたのです。

そのときに世界中の人間がパレスチナに目を向け、問題を解決し、パレスチナ難民をゼロにしていたら、現在の、世界を危機に陥れている難民問題は起こらなかったであろうと私は考えます。

あのとき、世界中の人間が手をこまねいてパレスチナ問題を座視しました。ほんとうは私たち一人一人の人間が一個の人間として当事者だったのに傍観者を決め込んだのです。パレスチナ難民は悪いことをしたわけでもないのに、イスラエル建国のじゃまになったというだけの理由で、生まれてから死ぬまで一生を難民キャンプという牢獄の中で過ごさねばならなかった。そこではほとんどすべての人間が絶望の中で生き、絶望の中で死んでいったのです。

西欧諸国の人間も含む私たちはその「絶望」を根絶やしにはしなかった。見て見ぬふりをした。今、テロの温床となっているのは人生に希望を失い「絶望」の淵に沈んだ青年たちです。まるでそのときの絶望が、今になって、私たちに復讐を開始したかのようです。

今、シリアやイラク、リビア、南スーダン、イエメン、ソマリアなどでは崩壊した国家そのものがテロリストになってそれらの国民に襲いかかっているように見えます。人びとはテロリストと化してしまった国家から身を守るために祖国を脱出して難民となっています。

世界中で難民が急増しています。彼らはみな生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされています。日本政府は難民を受け入れないので、私たち日本人は危機の実感を掴めないでいます。世界は苦しんでいます。この苦しみをシェアできない、共にしようとしない日本は世界で孤立しています。孤立してないと思っているのは日本人だけです。東日本大震災のときはあれほど世界中から助けてもらったのに、今、日本という国は世界中の人々が味わっている苦しみから目を背けています。そんなことでいいのでしょうか。

平和なときは孤独に生きることも悪くありません。わたしもどちらかと言えば一人静かに暮らしたい方です。しかし、いまは危機の時代であって、今こそ助け合わなければならない時代です。いまは何事もなくても、日本だっていつ、何が起きるかまったくわからない時代なのです。6年3ヶ月前に東日本でそうだったように。1年2ヶ月前に熊本でそうだったように。

Re: 生死の際に立つ人びと - 市民の会.

2017/06/08 (Thu) 16:43:36
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3日前にペシャワール会についてちょっと触れましたが、今日の東京新聞にペシャワール会についての記事がありました。

3日前には、私は「ペシャワール会報」を読むと元気になると書きましたが、その理由が今日の新聞に書いてありました。

「ペシャワール会」の現地組織「PMS」(ペシャワール会 メディカル サービス)はアフガニスタン東部の治水・灌漑事業に成功し、この事業をアフガニスタン全土に広げようと計画しています。

これは民間団体によるかつてない世界的プロジェクトです。ペシャワール会だけでは手にあまるのでJICAやFAOの力を借ります。

つまり、日本政府や国連を巻き込んでのアフガニスタン国土緑化・農地回復の行動計画です。この壮大な計画を行う主体はアフガニスタンにある「PMS」ですが、そのPMSを支えているのは日本の「ペシャワール会」です。ペシャワール会を支えているのはボランティアです。

Re: 生死の際に立つ人びと - 市民の会.

2017/06/08 (Thu) 17:32:05
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新聞記事の見出しに「人道支援こそテロ根絶」とあります。ボランティア活動は、別のことばを使えば、まさに「人道支援そのもの」です。

ボランティア活動を行う人は、たとえその人が気づいていなくても平和に強く関わっているのです。

「世界を平和にしたくても、自分に出来ることなんて何もない」と考えている人が多いと思われますが、そうではないのです。

一任意団体に過ぎないペシャワール会が中村哲医師と共に、テロ多発地帯のアフガニスタンで、今のところナンガルハル州だけですが、人類の長年の夢だったシャングリラ(理想郷)を生み出すことに成功しているのです。

Re: 生死の際に立つ人びと - 市民の会.

2017/06/08 (Thu) 18:54:17
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ペシャワール会を支えている人たちは、直接には福岡市の人が多いのですが、会員となって支えている人たちは日本中にいます。

かれらは、全員ボランティアです。福岡市に住んでいるペシャワール会員は会の事務所でさまざまな事務ボランティアをしています。福岡市以外に住んでいる人は資金援助しかできませんが、これもボランティアです。

6年前に石巻で溝掃除をやった人たちは、「自分たちの活動が平和に役立っている」とは思っていなかったでしょうが、しかし、私たちボランティアのやった溝掃除、家屋からの泥だし、サッカー場建設、集会所の修復と活用、炊き出し、物資配布、仮設住宅支援、保育園再建と支援、コンサート支援などは平和への道につながっているのです。

私たち、災害ボランティアとUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)との共通点は「困っている人を目の前にして、黙ってみていられない」の強い思いです。

もちろん、私たちボランティアは無償奉仕ですが、国連職員は有給です。この点で、私たちボランティアの方が優位に立っています。でも、活動費や生活費が欲しいよう。.........だから、ボランティアは生活が許す範囲でしか出来ません。

Re: 生死の際に立つ人びと - 市民の会.

2017/06/08 (Thu) 20:00:05
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UNHCRでは大勢の日本人職員が働いています。市民の会にボランティアにきてくれたブラジル人のディエゴはUNHCRに就職しました。

いつか、国連UNHCR協会の「活動報告」にディエゴの写真が載ると思います。待っていますよ。

このあと、テロを防ぐ究極の方策を示す写真を2枚掲載します。ボランティアとも関係があります。

Re: 生死の際に立つ人びと - 市民の会.

2017/06/08 (Thu) 22:06:20
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この写真は「ペシャワール会報№125」から引用しました。写真の上部は2008年アフガニスタンのガンベリ砂漠、下部はその6年後の同じ場所です。写真のQ2、Q3、Q4のあたりに用水路が引かれたはずです。

中村医師とPMSの「緑の大地計画」は2017年までに、この地に60万人の農業雇用を生み、パキスタンに避難していた難民が続々と帰国しています。

Re: 生死の際に立つ人びと - 市民の会.

2017/06/08 (Thu) 23:21:49
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この写真は「ペシャワール会報№114」から引用しました。この写真も同じ場所の、水路が通る前後の写真です。砂漠の中に水が通ってどれほど劇的に景色が変わるか、ことばが出てきません。

こうやって街路樹ができ、畑ができて人びとはこの地で生計を維持することができるようになりました。

いくら警察力を増強しても、共謀罪(テロ等準備罪)を用意しても、「国際組織犯罪防止条約」を締結してもテロを防ぐことは出来ません。それはイギリスやフランスが証明しています。

「誰もが希望をもって穏やかな生活が出来ること」、この当たり前なことを実現すること以外にテロを防ぐ手立てはありません。例外はなしです。ペシャワール会の創立者、中村哲医師は次のように言います。

「家族と暮らし、一日三度食べられるという住民の願いをかなえることが、結果的に地域の平和につながっている」

このような地域が地球上に少しでも広がることが結果的にテロを根絶することになります。「家族と暮らし、一日三度食べられるという住民の願いをかなえる」には軍隊は必要ありません。必要なのはさまざまなボランティアです。

災害ボランティアをはじめとして、介護施設へのボランティアや学校でのボランティア、地域でのさまざまなボランティアなどで「住民の願いをかなえることが、結果的に地域の平和につながって」いくのです。そして、その地域の平和をもっと広げる。

遠いようだけど、平和への道はこれしかないような気がします。ボランティアはその道程です。



Re: 生死の際に立つ人びと - 市民の会「ぽんぽこ邸」本部事務所

2017/06/09 (Fri) 15:29:33
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先日、「石巻」の市民と話す機会がありました。会話の中でこの市民は「あんた達『ボランティア』は市役所から『お金を貰って』ボランティアをやってんだってねぇ、、、」と、呆れ果てる暴言を吐いたのです。この「暴言」、もう何度聞かされたことでしょうか?

正直「うんざり」を通り越して軽蔑します。なぜ、これほど「無知」なのだろうか?と、呆れ果ててしまうんです。巨大災害を経験しておらず、身近にボランティアさんや、ボランティア団体の具体的な活動を見たことが「地域として未経験だ」というのなら、まだ理解可能です。しかし「石巻」ってのは、東日本大震災で数え切れないほどのボランティア個人、ボランティア団体(NPO,NGO)を見てきたわけです。それなのに「ボランティアは市役所からお金(給与を含めて)を貰って云々」と、一体「どの口」から、そのような無知丸出しの暴言が飛び出してくるのか?

石巻の市民よ。

ちょっと「酷すぎない」か?

ボランティアは「身銭」を切って行っているし、直接的活動に参加できない世界中の「有志」の方々が、生活費を切り詰めて寄付をしてくださる、それを「原資」としてボランティア団体を維持し、直接的救援活動を行っているんです。

なぜ、学ばないのでしょう?

石巻の市民の中には「あんた達ボランティアは、石巻市役所からお金を貰って『好きなこと』ができて、羨ましいよ」と捨て台詞を吐いた人もおりました。こんな「無知」な石巻市民を相手に、市民の会は「いまさら」説明をしようとも思わなくなりました。

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