石巻市復興を考える市民の会公式掲示板「その4」

石巻市復興を考える市民の会 公式掲示板4

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石巻市 仮設団地の今 - 市民の会ぽんぽこ邸本部

2018/10/19 (Fri) 08:48:09
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7年と7ヶ月前、石巻市は約7200世帯の仮設団地を建設し、それに匹敵する被災世帯が入居し震災後の生活が始まりました。仮設団地は世帯人数に合わせて部屋数などが割当となります。光熱費などは実費ですが、家賃支払い義務はありません。

実は市民の会の代表の藤田も仮設団地で生活しています。実際に生活してみての感想は

1)隣人の生活音が聞こえる。夫婦喧嘩の内容も聞こえる場合がある。夫婦関係の実態が垣間見えて、人間観察にはもってこいの環境かもしれない。しかし「子作りは不可能だった」という入居者たちの本音も随分と聴いた。石巻市の少子化は、これも一因だったかもしれない。

2)何処から湧いてくるのか不明だけれども、小虫が湧いてくる。虫の嫌いな人達には、とても良好な住環境とは言えなかったはずだ。

3)カビ。これは凄い。藤田の部屋は2部屋だったが、1部屋にTVを設置してTV台の真上にTVを置いていた。夏場はエアコンを点けっぱなしにしていたが、なんとTV台の下を雑巾がけしようと思いどけたところ、畳には青カビがびっしり。チーズ作りをしているわけでもなく、部屋の中の青カビ発生には、当惑した。そういえば、仮設団地入居者の間で原因不明の咳、喘息のような症状が多く発生すると聴いていたが、おそらく原因の一つはこのカビの発生のし易い住環境だったと確信する。

4)湿気の多さ

これは尋常ではない。藤田は夏場はエアコンを点けっぱなし。ビスケットを食べ、食べ残しはビニール袋に入れて保管した。翌日、coffeeとともにお茶の友にしようとビスケットを齧ると、湿気を大量に含んでおり、とても美味しく食えるものではない。湿気の多さはカビ発生の大原因でもあるし、そもそも適度な湿気の数値を越えたジメジメした住環境での生活は、不愉快、不快そのものである。

若くて体力ある若者であれば、まだ持ちこたえることも可能だったかなと思うが、高齢者や身障者には非常に厳しい環境だったのではないかなと確信する。

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しかし7年と7ヶ月が経過した現在。仮設団地に残存している被災世帯の数は400世帯あまり。来春、蛇田地区に完成する予定の災害公営住宅への移転が決まっている世帯や、集団防災移転事業地から借地し、その真上に自己資金で建設する新居に引っ越す予定の被災者など内訳は様々である。引っ越し先が決まっている被災世帯もあり、来春3月までには一定の被災世帯が仮設団地から離れることは確実。

ただし。来春3月以降も行き場を失ったままの被災世帯が残存することも、これまた確実。生活再建や人生再建を強要するのは、本質的な間違いであり、このような人達は自立を促すのではなく社会的な意味でも行政的な意味でも「保護」を考えなければいけない。

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それにしても。避難所に駆け込み、その後、仮設団地で避難生活を送り、今後は災害公営住宅。このルートを選択した被災世帯は、まだ救いがあったと思う。不十分極まりないとはいえ、それなりに国(行政)から生活を補助してもらえたからだ。

ところが被災した自宅に踏みとどまり、公的な災害支援も受けることもなく自力で奮闘してきた被災世帯への公的補助は、杜撰極まりないものである。全壊判定で考えると、世帯構成員数にも左右されるが、基礎支援金は100万円支給。しかしだ。今どき、100万円を貰って人生を再建できるような日本人は皆無である。自宅と生活に必要なアイテムのすべてを失った被災者が100万円で、一体、何を調達できるか?実は震災時のときほど「車」は絶対的必需品となる。車の有無で、ある意味、その後の被災者の人生が決まってしまうと言っても過言ではない。車1台買えば、それで基礎支援金はすべて消える。洗濯機、冷蔵庫など生きる上で必要なものを買い揃えたら、一体、どれほどの金額になるか?とても基礎となる支援金とは呼べないおそ松君な制度なのである。


自宅再建が可能な程度の資力を持っている被災世帯の場合。リフォームなら加算支援金が国から100万円。新築(あるいは住宅購入した場合)は加算支援金が200万円。これに地方自治体独自の支援金もあるが、いずれにせよ、石巻市の場合は被災家屋のリフォーム代金は平均して1500万円程度だと指摘されてきた。100万円や200万円程度の端金を補助されたところで、どうにかなるものではないのである。

安倍こべ晋三政権は外交が得意なのだという。世界中を観光気分で外遊して税金を浪費しただけでなく、訪問国をはじめ海外に莫大な国税をばらまいてきた。自国民が1000年に一度の巨大災害に遭遇し、息も絶え絶えの状態だというのに、国の支援策は最大で300万円補助という醜態を晒す一方で、海外には「ええかっこしい」大好きな安倍こべ晋三政権は、信じがたい金額の国税を外交を口実にばらまいているのである。

そんな役立たずの国税浪費をしている暇があったのなら、自国民救済に尽力するべきだったはずだ。

まあこんなことを言っても、皆さんは自民党が大好きで投票を繰り返す。であれば、あとは皆さんも一度、巨大災害を味わってみなさいとしか言いようがない。その時、日本という国の冷たさ、政治のおそ松くんを、否が応でも味わうことができるはず。

(と言っても日本人というのは経験しても、それでも理解できないタイプの民族らしいが)。

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